デジタルカメラ自由研究 RAWデータを考える

RAW(ロウ)データからの現像データを比較してみる

このコンテンツを企画した(思いついた)とき、アプリケーションの違いによる
RAW データの現像結果がどのように異なるのかと言う事が気になりました。
そこで、とりあえず色々なアプリケーションを用いて
RAW データから JPEG データへの現像をしてみましたが、
ただ突き合わせて眺めていても、実際には判りにくいので、どうすれば判りやすいのかな?と
考えていたところ…

思い出したのが Photoshop レイヤーの「差の絶対値」モード。

下の表にあるのは、それぞれ該当する画像ファイルを「差の絶対値」モードで重ね合わせたもの。
比較する2つの画像に違いが少ない程、真っ黒に近くなり、異なる部分が大きい程、色なり明るさなりが見えてきます。

比較に使用したデータ
カメラ:EOS D30、EF 28-70 F2.8L
アプリケーション:EOS Viewer Utility(以下 EVU)、RAW Image Task(以下 RIT)、Digital Photo Professional(以下 DPP)
Photoshop CS2 Camera RAW 3.3(以下 CS2)、SILKYPIX Developer Studio 2.0.18(以下 SP2)です。

カメラ内
EVU
RIT
DPP
CS2
SP2
カメラ内
EVU
RIT
DPP
CS2
SP2

(※各画像をクリックすると、100%サイズの画像が新しいウインドウで開きます)

なかなか興味深い結果となりました。
ホワイトバランスはカラーチャートから採取し、意図的な露出補正や色調整は施さず
極力パラメーターは近い物にしてみたのですが、各々のソフトウエアの方向性と言うか
随分と結果が異なっています。

EVU と RIT は処理できる対象機種に違いがあるだけで、基本的に同じ物と判断できると思います。
故に比較してみても、真っ黒な画像となり違いを見いだす事が出来ません。
因みにカメラ内生成の JPEG データとの比較では、わずかに差がありますが、これは DiGIC と DiGIC 2 の違いと考えても良いでしょう。

このように RAW データを現像するアプリケーションによって、画が変わります。
それぞれのアプリケーションの特性を理解して上手く使いこなす事が出来れば、画作りの幅も広がるのではないかと考えます。
しかし実際のところ、複数のアプリケーションを使いこなすためには相当の時間を必要とする事でしょう。
ひとまずはメインとすべきアプリケーションを選び、それを徹底的に使い込んでみる事が重要かもしれません。

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