デジタルカメラにおけるワークフローを考える

作業の効率化を考える

昨今のデジタルカメラでは高画素化に伴いデータサイズが大きくなってきています。
それら大きなデータサイズの画像ファイルで、より早く作業をするためには
いくつかの方法が考えられます。

パソコンの高速化

出来る限り高速で動作する CPU を搭載した PC を用いる事で
作業に要する時間を短縮すると言う最も単純かつ明快な方法。
しかしこれでは新しい機種が出ると、それを追いかけるように
次々と本体を購入する事になり、とてもコスト的に見合うとは思えません。
無論、経済的に余裕があるのなら、またセットアップの時間を惜しまないのであれば
それを全く否定するものではありません。

処理の分散

効率化を考える場合、時間のかかる処理を分散させる事で時間当たりの作業を
向上させると言う考え方もあります。
しかしそのためには複数台のパソコンを用意しなくてはなりませんし、
それに応じて作業するオペレーターを用意する必要もあるでしょう。

仮に一人で複数台のパソコンを使うとして考えると、
よほど重い処理をしていて、なおかつ他のパソコンとの距離が離れていない事が
条件になるのではないかと考えます。
しかもデータ自体は同じところにある方が効率的ですから、
NAS HDD が必須条件になるのではないかと思われます。
(もちろん単純なネットワークアクセスでも構わないのですが、速度と安定性を考えると…)

作業工程の効率化

最近の OS はマルチタスク(正確には「プリエンプティブ・マルチタスク」)と言って、
複数のアプリケーションを起動させて人間が体感出来ない程の高速でアプリを切り替えながら、
見かけ上同時に処理を進める事が出来るようになっています。
しかしながらアプリケーションによっては、バックグラウンド処理が出来ないものも
あり、効率化という観点からは好ましくない場合もあります。

例えばキヤノンのデジタルカメラに同梱されてくるアプリケーションに
ImageBrowser (Mac版の名称…Windows版は ZoomBrowser EX)がありますが、
このアプリケーションで RAW データの現像処理を行う場合 RAW Image Task と言う
別のアプリケーションが起動します。
しかし RAW Image Task は ImageBrowser と連動してしまうため、
RAW データの処理が終了すると、自動的に ImageBrowser が現像処理後の
フォルダー内を表示させてしまいます。

また RAW Image Task の処理中は ImageBrowser での作業が出来ません。
処理対象の RAW データが同一のフォルダー内に全て存在する場合は問題ないのですが、
私の場合だとメディア単位でデータコピーをしますから、同一案件のデータであっても
複数のフォルダーにまたがって RAW データが存在しています。

その点で 同じキヤノンのアプロケーションでも Digital Photo Professional では
Digital Photo Professional Batch がバックグラウンドで RAW データの処理をしてくれますから
その間に次のフォルダーにある RAW データの調整をする事が出来ます。

結果的に作業効率と生成される画像ファイルのクオリティとのバランスが現時点で最も良いと思われるのは
Digital Photo Professional を用いるワークフローではないかと思います。
(キヤノン限定で申し訳ないです)

まとめ?

1時間程度、詰めて作業するのなら上記の方法は有効であると考えます。
しかしながら、より大量に作業しなくてはならない場合や、特に効率化を求めない場合は、
無理に倣う必要も無いですよね。
パソコンが処理している間は人間の休憩時間だと割り切って作業する方が、
適度に休憩が出来て、結果効率的かもしれませんし。

私の場合は、時間的制約で早急に作業しなくてはならない事も多々あります。
その中で他の方からレクチャーを受けたり、実際に模索してみたりして
現在の形になっています。

毎回、言い訳のように書き記しますが、将来的にもこの方法をとるとは考えていません。
より便利なアプリケーションが入手できれば、そちらに変わってしまうでしょう。
とは言っても、操作方法が特殊であれば、新たに覚えるより現行の方が早い可能性もありますから…。

Tweet
前へ 目次 次へ

ご意見・ご感想・ご質問等ございましたらメールフォームよりご連絡ください。